今日は、ある事例を見つけたので、それを交えて、「労務管理」について少しお話をしたいと思います。


日本でもTwitterが急速に普及してきていて、その利用人口は50万人を超えているようです(2009年4月時点)。もっとも、この統計から約半年が経過していますし100万人超はしているでしょうね。実は私もそのTwitterユーザーです。今年の7月から始めました。始めたといっても、よくわからないまま(未だにわからないこともありますが)、流行っているようなので、とりあえず使ってみよう!と思い始めました。

1回で投稿できる上限文字数は140文字。短文を書いて投稿するので、ブログとは違って文章を書く必要もないし、気楽に、またいま実際に起こったこと(「お腹すいたぁ」とか、いま○○に来ましたという意味で「○○なう」とか)をリアルタイムで投稿できます。このお手軽さも受けている要因の一つだと思いますね。自分が気に入った他のTwitterユーザーをフォローしておくと、そのフォローした人が投稿した内容を「タイムライン」というところで時系列に見ることができます。見ず知らずの人と会話(チャット)できたり、最近では芸能人や有名人の方々と、一般人がTwitterというツールで会話をしているのを見かけるようになりました。芸能人や有名人との距離が近くなったと思います。

実際に使うと、おもしろいし、時間が経つのを忘れてしまいます。また、自分がわからないことを「ちょっと教えて~」って投稿すれば、それを見たユーザーや、自分をフォローしてくれている人達が返事をくれたりと、その答えが本当に確かなものかどうかはさておき、情報収集ツールとしても使うこともできて便利です。


<便利な一方で・・・>

ところがこのTwitter、思わぬところで弊害が出ているようです。仕事中にもTwitterをやる社員がいて、明らかにその従業員のパフォーマンスが落ちている。そして、その周りにいる社員がフォローにまわって迷惑しているというもの。

この詳細が書かれている記事はこちら



当たり前ですが、職場におけるパソコンの「私的利用」は断固No!!です。仕事中にTwitterをする行為は、会社所有の営業車でパチンコに行くのと同じようなもの。

そうすると、あげあしをとって、

「自分の携帯電話でやるなら会社のパソコンじゃないからいいだろう!」

と開き直る社員がいるかもしれませんが、就業時間中であれば社員に課せられている「職務専念義務」に反します。いずれにしても仕事中はNoなのです。懲戒に該当してくる可能性も考えねばなりません。


<会社はリスクを負っているということを認識する>

大企業では、社員がどのサイトを閲覧しているかを監視するシステムを採用しているところもあると思いますが、導入費用もかかることから、どこでも採用できるシステムではないので、実際のところ、中小企業などでは社員が閲覧しているサイトを会社が把握できないのではないでしょうか。

会社は、残業をさせることに対し、通常の25%の割増と、社員の健康(過労)という二重のリスクを常に負っているということを忘れてはいけないと思います。

蓋をあけてみたら、残業になったのは、本人がTwitterにハマって仕事の効率が落ちたから・・・あげく、残業時間中はTwitter上に「残業なう」「仕事が終わらん」などという、仕事とは関係のないいらん情報の状況報告(投稿)を逐一行い、会社はこの時間中にも割増の給与を支払うのでは目もあてられませんね。


<個人情報や企業秘密漏えいなども>

仕事中にTwitterをしていて、いま行っている仕事内容であったり、企業秘密などをうっかり投稿してしまうことも今後考えられることでしょう。それが特定できてしまうような内容だと、なおさら更厄介です。会社の信用低下にも繋がりかねません。



<対策は、原点に戻ること>

大事なのは、会社がこうしたTwitter社員を泳がせておくような環境を作らないこと!でなければ、まともな社員がいなくなります。

ほとんどの会社の就業規則には、服務規律等において、「パソコンや貸与携帯の私的利用の禁止」を謳っていると思いますが、

その就業規則は職場で活かされていますか?

社員の行っている業務を上司あるいは所属長はきちんと把握し、それに基づいて残業もさせていますか?


再度、朝礼・ミーティングなどの場で、周知徹底した上で(社員に常日頃から簡単な就業規則の解説ブックを配布したり、朝礼・ミーティングで耳にタコができるくらいに何度もアナウンスする!)、その規則のように実際も運用していく必要があるでしょう。こうした社員を見過ごすことは、近い将来、職場の士気そのものの低下を招くことになります。周りでマジメに仕事をしている社員達は、明らかに不満があっても、職場の人間関係の悪化を恐れて、見て見ぬフリをしているだけかもしれません。
結局、会社のこの辺りの管理(社員の業務内容の把握・残業許可、不許可)がいい加減だと、自分がTwitter等の仕事以外のことをしているのにも関わらず、いざ会社を辞めるとなったら「未払残業問題」で訴えに出てきたり、あるいは、Twitter社員の周りで尻拭いした社員達から精神疾患が出たり・・・こうなってくると様々な問題が次から次へと噴出し悪い方向へ発展していきます。手遅れになってからでは遅いのです。

今回のような事例を見ても、一昔前までは、一社会人として常識だろうというような事柄も、イイか悪いかは別にして、ハッキリと規則に落とし込んで、アナウンスしないといけないような時代になってきています。「常識だから、小学生じゃないんだから、この程度は言わなくても解るだろう」は大変危険です。



経営者・人事担当者の皆さま、貴社の職場に「つぶやき社員」がいないか抜き打ちチェックしてみてはいかがでしょうか? 今日から「つぶやき」対策です。