企業の対策

2010年07月29日

熱中症予防対策

今日の静岡は雨。

久しぶりに涼しく過ごしやすい気候です。
ここ最近は尋常じゃない暑さでしたね。うだる暑さでした。私の事務所では、空調をかけても室内温度が31度という場所があったりで、窓際にある私の机に座っていると汗が出てくるような状態。まだ夏は始まったばかりなのに、既にバテ気味です(笑)

さて、例年に増して暑い今夏(高温多湿)は、企業も「熱中症対策」に力を入れる必要があると思います。特に、建設業や製造工場内、あるいは営業担当の方など、外での仕事が多い方は、水分をまめに摂るようにしましょう。汗が出なくなった時は、既に熱中症にかかっている時で手遅れの状態ともいわれます。

「水分をこまめに摂る」なんてことは、言われるまでもなく、当たり前のことではありますが、仕事に集中せざるを得ない状況に出くわしたり、仕事の進捗度(時間)を気にするあまり、これが終わってから一息で・・・と、ついつい後まわしにしてしまいがちなんですね。


毎年この時期(7,8月)に、約20人ほどの方が熱中症で死亡されていることが厚労省より発表(熱中症による死亡災害発生状況)されています。

また、先日の新聞では、60歳以上で熱中症にかかった人達の60%が日常生活の中で発症している(日本救急医学会の調査)ことも触れられていました。


朝礼等の場で、定期的に熱中症対策について呼びかけたり、仕事で社有車を使用する会社さんでは、クーラーの効きが悪くなっている車や壊れている車はないかを確認しておくことも必要だと思います。

以前、社有車の空調が壊れてしまっていたため、1日の仕事を終えた帰り際、運転中に急に気分が悪くなって熱中症を発症してしまった・・・という労災事故も現実に発生しています。

大事に至らなかったことが不幸中の幸いでしたが、特に運転中は、意識を失うなどしてしまえば交通事故を起こし、周りにも迷惑をかけてしまうことも考えられます。思わぬ重大事故へ繋がる危険性もあることから、熱中症対策には十分な対応を心がけていきましょう。


本格的な夏はこれからです!


□参考

 職場における熱中症予防対策マニュアル(厚生労働省HP)




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2010年07月15日

裁判員制度 有給とすべきか?欠勤か?

昨年の5月21日よりスタートした「裁判員制度」ですが、報道でも頻繁に取り上げられたり、制度導入から一年が経過していることもあって、この言葉を耳にすることが珍しくなくなりました。
そんな「裁判員制度」ですが、今週の月曜の記事で次のようなことが掲載されています。


‐‐‐以下「時事ドットコム」より抜粋‐‐‐
記事本文はこちら(時事ドットコムのサイトへ)

徳島地裁で強盗殺人未遂事件の裁判員裁判の判決が言い渡された12日、会社を欠勤扱いにされた裁判員経験者の男性会社員(46)が記者会見し「休みについては裁判所と会社の間で明確な基準を作るべきだ」と注文を付けた。

公判では殺意の有無が争われ、審理は6日間に及んだ。男性は会社と相談したが、会社側は裁判所から日当が出ることを理由に、代休3日間、足りない3日間は無給の欠勤扱いとするよう指示した。

‐‐‐以上、記事抜粋はココまで‐‐‐



裁判員休暇は、労働基準法第7条の公民権行使の保障の対象になります。ちなみに、労働基準法第7条とは、次のようなものです。

<労働基準法第7条(公民権行使の保障)>
使用者は、労働者が労働時間中に、選挙その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。


従って、社員が裁判員に選任されて、裁判員の仕事をするために、会社に必要な時間を請求をしたら原則、会社は拒むことはできません。拒んだ段階で労基法の7条違反となってしまいます。

一方で、労基法が求めているのは、あくまで「必要な時間を与えよ!」というものであって「公民権行使のための休暇制度を作りなさいよ!」とか「その休んだ時間や日について有給として取り扱ってね!」とまでは言っていません。


裁判員休暇中は、“欠勤”とするのか?“有給”とするのか?会社によっても判断がわかれているのが実情です。だからこそ、今回のような男性会社員の発言となったのだと思います。


あくまで私の憶測ですが、裁判員として選任されて会社を休む場合に有給とするのか無給とするのかの取り決めが、事前にキチンと取り決められていなかったのでしょう。あるいは、取り決めはあったけど、事前にそういったことを社員は聞かされておらず、実際に裁判員になってみて気付いたのかもしれません。

裁判員の仕事をする日については、日当や旅費が支払われますが、だからといって、会社側で安易に「無給」としてしまうのは、トラブルを引き起こしてしまう可能性があります。まして、就業規則に、この辺りの規定を設けず、口頭などで処理してしまうのは危険です。


事前に、会社側で就業規則に裁判員休暇の場合の取り扱いを設けた上で、実際に選任等された場合は、就業規則のこの部分を根拠として、どのように取り扱いますよ!ということを社員の方々に情報提供しておく必要があります。

そういった意味では、裁判所と会社で明確な基準を作るというよりも、むしろ事前に会社と社員で明確な基準を作っておくということですね。会社も様々ですから、この辺りの基準を設定して、一律にくくってしまうことは、逆に混乱を生じさせてしまうと私は思っています。


一般的な就業規則は、労基法7条に合わせて「公民権行使」の条文が設けられているものがほとんどですし、裁判員休暇についても、この中に含まれてくる訳なので、いいといえばいいのですが、明確に会社としての基準を社員にアピールするためには、就業規則に裁判員に関する取り決めを入れておくことがおススメですね。

まだまだ、裁判員休暇を取り入れた就業規則へ整備をしていない会社があります。無用なトラブルを避ける意味でも、定期的に就業規則は整備していきましょうね!!



 参考

 ・裁判員制度(最高裁判所)




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2010年05月10日

今日のお仕事整理帳「10min.(テンミニッツ)」

前回の「時間を見積もる」の続きです。

そこでは、時間管理が苦手な方に「10min.(テンミニッツ)」というツールを利用して苦手な時間管理を克服することをご提案しました。なぜならば、これからは「限られた時間の中で、最高の成果をあげていかなければならない時代に突入しているから」です。それは会社という組織も、社員個人も双方に要求される能力になるということをお話しました。だから、俯瞰で客観的に自己の時間管理ができるようにならなければなりません。

とはいえ、10min.(テンミニッツ)を購入すればすぐ翌日から時間管理ができるようにはなりません。そこで、この10min.(テンミニッツ)を開発・販売されている?カンミ堂さんでは、「テンミニチャレンジ」というメールマガジンを無料で配信されています。

テンミニチャレンジへの登録


テンミニッツ・ノートタイプテンミニッツ・ノートタイプ
販売元:カンミ堂
クチコミを見る








全5回で、毎週配信されるもので、この10min.(テンミニッツ)をどのように活用していけば効果的な利用ができるか?というコツ・ノウハウを毎回届けてくれます。なかなか最初のうちは、どのように使ったら良いか解らないという人や、そもそも「時間を見積もる」ということに意識をしてこなかった人にとっては、何から始めたら良いのかわからないと思いますので、このメルマガを利用して、スタートを切るのも良いのではないでしょうか?

また、5回にわけて毎週メールが届くというのも、習慣化するのに最適なんです。取り組み始めて、約1週間が経過・・・取り組み始めた頃の熱が冷め、忘れかけた頃にメルマガが届くからです(笑)


そんな10min.(テンミニッツ)のメルマガですが、そこにはどんな内容が書かれているのか、以下で少しだけご紹介したいと思います。



●優先順位が高いからといって先にやる仕事とは限らない!

優先度の高い仕事は、出社して最初に(すぐに)取り組まなければという錯覚に陥っている方が多いと思います。人間の心理として、優先度の高いものは、早く処理して解放されたい・・・となることも重々わかるのですが、10min.のメルマガでは、最も自分自身の効率が上がる1日の時間帯にその優先度の高い仕事を組み込むべきであるということを教えてくれています。





これはタイムプランニングでとても大切なことですが、意外と知られていない(気付きにくい)ことです。

つまり、優先度の高い仕事は、まず自分が効率のあがる時間帯で優先的に確保する=「優先度の高い仕事である」ということになるのですね。そして、気持ちが乗らず、集中力があまり続かない時間帯は、優先度の高くない仕事(作業的なもの)を当てはめていくということです。

私自身に当てはめて考えると、1日の時間帯で最も効果的な時間帯は、14時~16時の時間帯です。この時間帯になるべくお客さんと会ったり、色々と思考錯誤しなければならない仕事、例えばクライアントに対する提案書の作成や就業規則などの創作的な業務を当てるようにしています。1日・24時間をそれ以上に増やすことはできませんが、やるべきことを上手く組み替えることによって、作業効率が上がるためそこには「空白の時間」を生み出すことができます。


10min.(テンミニッツ)のメルマガには、その他にも効果的な時間術が紹介されています。10min.(テンミニッツ)と、メルマガを合わせて利用すると「やり方・コツ」が掴みやすいので私はオススメしています。

さぁ、思い立ったら即行動!!

会社は、時間を効率的に活用できる組織体へ!
社員は限られた時間で会社に貢献できるように生まれ変わりましょう!



以下は当センターよりお知らせです‐‐‐‐‐‐‐‐
「仕事ができる人の行動基準」を社員みんなで共有化するシステムを作りませんか?
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
メールマガジン配信(不定期)しています。皆さまの配信登録をお待ちしています。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

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2010年05月07日

時間を見積もる

現在、仕事をしていく上で欠かせない大切な能力の一つです。

皆さんは、時間を見積もれていますか?

政府は、労働時間抑制へとシフト転換しています。それは、今年の4月1日に改正された労働基準法の内容からもわかります。今後、限られた時間の中で最大の成果を発揮せねばなりません。それは、会社も社員も・・・です。

従って、会社としては、社員に対し、効率的な時間管理を行い、仕事(作業)を進めてくれる人材へと育ってもらわねばなりません。「時間管理」も大切な社員教育です。


貴社の社員が、あなたの部下が、あるいは、あなた自身、
きちんと時間管理ができているか?いま一度、確認をしてみる機会を作ってみてください。

予定は立てているけど、具体的なひとつひとつの行動パターンにまで分解してから、落とし込んで時間管理をしている人は意外と少ないのです。単発で終わってしまう仕事と、複数工程を経て行う仕事の区別ぐらいで、あとは大雑把にこのくらい、という見積りをして行動に移してしまってはいないでしょうか?


だから、

予定していた内容がダラダラと長引いてしまう・・・

その原因は掴めないまま・・・

そして、またその繰り返し・・・

何かしらないけど、忙しい・・・ということになるのですね。



そこで私がおススメするのがコレ↓

テンミニッツ・ノートタイプテンミニッツ・ノートタイプ
販売元:カンミ堂
クチコミを見る

私は手帳と合わせて使っています。

開くと、左側に時間軸のメモリが設定されており、

右側には、

・30分用

・60分用

・120分用

の3種類の付箋がついています。

この付箋に具体的な仕事(作業内容)を記入し、時間軸メモリに貼っていくと、仕事(作業内容)が1日の時間軸の中におさまるかどうかがわかってしまう優れものデス!!時間管理ができてとても便利で重宝しています。

新たな仕事が発生したら、付箋に書いて貼る!

難しくなく、いたってシンプルではないですか?私はここが気に入っています。また、1日の仕事が終わったところで、自分が見積もった(計画していた)時間と、実際との違いを把握することができます。

軽微なズレから、大きなズレまで、俯瞰でチェックできるんですね。


会社の部内・課内の取り組みとして、あるいは、作業効率がどうも悪いなぁ~と感じている部下に対して、この10minの導入をしてみてはいかがでしょうか?きっと、楽しく取り組めると思います。こうしたツールを使ってコミュニケーションを図りながら社員教育をしていくことは、これから益々大切になってきます。

また、時間を見積もる感覚が習慣になると、行動パターンも変わること間違いなしです。時間は有限。経営戦略として、社員の戦力強化を目指しましょう!!




お知らせ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
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2010年03月03日

大手で初!女性常務の誕生

不況で暗い話題が多いですが、素敵なニュースを見つけました。

‐‐‐毎日新聞の記事を引用‐‐‐‐‐

日本生命保険は2日、矢崎妙子執行役員(62)が25日付で常務執行役員に昇格する人事を発表した。矢崎氏は「生保レディー」と呼ばれる女性営業職員出身で、同社では初めての女性常務。他の大手生保でも例がないという。
矢崎氏は71年に入社。千葉副支社長や千代田支社長などを歴任し、07年3月に執行役員に就任した。一貫して営業畑を歩み、営業成績で全国のベスト10に入ったこともある。
生保業界は少子高齢化で新規契約が伸び悩んでおり、既存顧客をつなぎ留めるのが課題。日生は営業現場に精通する女性幹部を登用することで、経営に現場の声を反映させる狙いがありそうだ。

‐‐‐記事引用はここまで‐‐‐‐‐


生保業界に限らず、女性管理職はどの業界でも少なく、その中でも女性で役員となるといないに等しいといっても過言ではありません。
先日放送された朝まで生テレビ(テレビ朝日)の討論において、「マスコミ(テレビ)業界には女性で役員というのはいない!何で?」というようなことを司会の田原氏が言及されていました。


私が思うこの原因は、
出産・育児による仕事との両立困難によるというもの。
育児休業といった法整備がされた今でも、女性が仕事と子育ての両立を継続していくことは非常にキツイものがあります。男女雇用機会均等法が施行され、あからさまな表向きの性差別はなくなりましたが、水面下で実質的にこの性差別が存在しているのは事実です。

「子育ては女性がやるもの」

ナンセンスですがこの考えが根底に流れていることは否めません。


一方、「女性の転職に関する調査」と題して未婚者320人に行ったアンケートデータを見ると、次のようになっています。

◎結婚をして子どもができたら一旦は仕事を辞め、子どもが大きくなったら仕事をしたい・・・41.6%
◎結婚して、子どもができても仕事を続けたい・・・35.6%

出産を経ても働き続けたいと考えている女性は7割を超えています。
働き続けたい!と思っているわけですね。


そして、結婚して子供ができても仕事を続けたいと答えた人達に対して、実際に子供が生まれて子育てをする際に何について気をつけるのかを更に聞いていくと、

◎急な休みや早退が可能かどうか・・・78.1%
◎職場の人が育児に対する理解があるかどうか・・・74.6%
(複数回答)

という結果になっています。(いずれもイーキャリア調べ)


ひと目で、周りを取り巻く環境を気にしていることがわかります。
育児は、周囲の理解や助けが必要不可欠です。これは会社においても同じことではないでしょうか。

・短時間勤務措置で周りよりも早く帰ることの罪悪感
・子供の病気で突然会社を休むことの罪悪感

等々。

「育児・子育て」といって、早く帰れてイイよね~!お気楽だよね~!という周りの冷たい目があったらどうでしょう?

実際に、このような視線が、上司だったり、同僚の男性社員だったり、未婚や子供のいない女性社員から目を向けられている職場はあります。

まだ今の管理職世代は、自分達が若かりし頃、「プライベートをビジネスに持ち込むことはタブー視されていた時代」ですので、理解しがたいことなのかもしれません。

仕事を続けたいという意志を持ちつつも、まだまだ現実は周りを取り巻く環境が法整備に追いつけていない!ということなのでしょう。最終的に両立できず、精神的にも辛くなって退職をしてしまうということに繋がるのだと思います。女性のキャリア確立はここ十数年言われていますが、依然不安定なのも、こうした根深い問題が根底に流れているからなのではないでしょうか。

子育てしながら仕事をしている先輩社員がいない・・・

お手本にしたり、相談する人がいないというのは、心折れますよね。辛ければなおさらその折れる速度は早まります。結局、女性の就労定着率が安定しない。

こうしたことを問題視して、政府主導のもとはじまった「ワークライフバランス」が叫ばれて久しくなります。女性の労働力にどの企業も注目をし始めています。労働力人口が減少していく中で、どのように女性を有効に人材活用していったらいいのか?まだまだ国も企業も迷走しているところがありますが、今年の6月30日に育児介護休業法が改正されます。

女性の就労率をあげるためには、保育園・幼稚園・託児所などの施設面充実もさることながら、周りにいる人間(職場なら上司・部下・同僚仲間、家庭なら夫)が、意識を変えて協力体制を作らなければ、どんなに素晴らしい制度や施設があろうとも、女性の仕事と子育ての両立も、少子問題も解決されません。

冒頭の記事に話を戻しますが、
日本生命の矢崎常務執行役員のようなケースが、決して珍しいことなのではなく、こうしたことが当たり前のように日本の雇用社会に増えてくれば、閉塞感漂う日本の新しい扉を開くことに繋がると思います。

男性には持っていない女性独自の視点・・・
これがビジネスに生きたりするからですね!!男性と女性、それぞれが足りない部分を補っていくことで、企業の組織は発展していきます。

そんなの理想だ!無理だ!

という考えが大方だと思いますが、

理想と言ってしまえばそれまで。
無理だと考えればそれまで・・・です。


御社では、この話題をどのように考えられますか?

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2010年02月08日

キリン&サントリーが統合協議打ち切り

キリンとサントリーの経営統合交渉が打ち切られました。
ここから学べることは何でしょう?
私は「企業カルチャーの大切さ」を改めて考えさせられました。

この話が持ち上がった昨年から、課題の一つとされていたことが、「上場会社と非上場会社(かつ、同族経営)の統合は可能か?」ということでした。

今回の協議打ち切り理由として、それぞれの会社があげているのが・・・、

(キリン側)
統合する会社を上場する前提で話を進めていたが、サントリーとの認識にズレがあったこと。

(サントリー側)
経営統合後の株式の統合比率をはじめ、キリンが持っている医薬品会社を統合後に売却するといったことに理解が得られなかったたため。

としています。

経営統合が実現すれば、売上高約4兆円ベースの世界5位の食品会社が誕生することになっていましたが残念です。

どちらが悪いということを言いたいのではなく、それだけ「企業カルチャー(企業の文化)」は重要であるということなのではないでしょうか。長期的な企業戦略を立てていく中で、その全てとまで言いませんが、あらゆる経営に関する選択(決断)は、根底にある「企業カルチャー」に即して決められていくものだからです。キリンとサントリーの一件も、両社の考え方というものがあって、それによって話し合いが進められた訳ですが、一定のコンセンサスを得られなかったということですよね。世界に打ち勝つために、経営統合を模索したのだけど、統合したら逆にダメになってしまう・・・という結論が出た。それは、両社の「経営に対する考え方」の違いがあったから。その考え方の根底にあるのが「企業カルチャー」です。

「企業カルチャー」といってしまうと簡単に聞こえますが、この一言の中には、会社としての考え方、存在意義や経営方針であったり、あるいは、会社が社員のことをどのように考えている(社員教育や待遇、福利厚生面など)のか?ということも含まれるものです。いわば会社の核・芯となる重要部分です。

例えば、A社は社員教育に力を入れているのに対し、B社には教育制度というのは存在せず、通り一遍の最低限のものしかないとします。この両社が経営統合をするとなった場合、誰しもが難しいと考えるのではないでしょうか?

企業カルチャーはまた、会社の持つ雰囲気をも変えます。そして、入社してくる社員のキャラクターもそれぞれの会社で違ってきます。「類は友を呼ぶ」ということなのでしょうか。同じような考え方をした人達が不思議と集まってくるものです。こうした社員の集団組織が、外部に対しては「会社のカラー」として映ります。よく、「会社の色」と言うような言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、まさにこれに当たります。

企業規模に関わらず、それぞれの独立した会社が1つになるというのは、一筋縄でいくものではありません。それは、繰り返しになりますが、それぞれの会社の根っこになっている「企業カルチャー」が存在するからです。

今回のキリンとサントリーの協議打ち切りも、この影響が大きいのではないかと思います。

さて、そんな「企業カルチャー」ですが、
皆さまの会社の「企業カルチャー」はどんなものがあるのか?
原点に立ち返って、考えてみる機会を作ってみるのも良いのではないでしょうか?

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2010年02月02日

米トヨタのリコールから学ぶべきこと

米トヨタの約240万台のリコールの報道が連日されています。一部報道によると、リコール対象車種でないトヨタの車のユーザーまでもが「不安」であると言っているようです。

トヨタといったら、

・壊れにくい
・耐久性がある
・日本メーカーの中では群を抜いてダントツにイイ!

というトヨタファンはたくさんいます。
ベンツ、BMWよりレクサス!という方もいらっしゃいますよね。だから、日本のトヨタであれば考えられないような事態です。この報道には本当に私も驚きました。


そこで、私達はこの報道から学ぶべきことがあると思うのです。

それは「人、労務の管理監督の大切さ・重要性」です。

日本の製造業は、ほとんどが日本国内生産をやめて、アジア圏の海外へ工場などを移しました。それには色々な理由がありますが、どの企業にも当てはまるのはコストを抑えて企業を存続させるためであるということが言えるでしょう。

海外に工場機能を持つ企業であれば、今回の米トヨタの一件は他人事だと思ってはいけないと思うのです。「人、労務の管理監督の大切さ・重要性」これを再認識した上で海外へ日本企業の進出をしていかなければ、今回の米トヨタに限らず、他の企業でも同じことが起こってしまう可能性があります。


当たり前のことですが、海外の場合、製造するモノは同じでも、作る場所は違います。そして、日本ではないので、作業するのも当然日本人ではありません。そこは日本と全く異なるカルチャーが存在します。 つまり、今回のような大規模なリコールは、日本のトヨタであれば発生する可能性は限りなくゼロに近いと私は推測します。それは、緻密性であったり、(良くも悪くも)勤勉であったり、正確さであるという日本人が持つ特性があるからというのが理由です。(もちろん、すべての人がそうであるとは言いませんが・・・)

だから国内外を問わず(最近では海外において)「made in Japan」は市場で一定の評価を受けているのだと思うのです。


私たちが日頃使用するものは、国内・海外製品による差異は少なくなってきましたが、製造業などが使用する業務用の機械類の部品関係は、まだまだ日本製品のものと、ローカルで調達したものでは雲泥の差であるところもあるようです。

今回のリコールについても、詳細はわかりませんが、もしかすると、人などにおける労務面の管理をキチンと行い、目を光らせていれば、このような大規模な問題へ発展しなかったのではないでしょうか?

つまりは、日本の企業の一部分を海外に移すにしても、日本のクオリティーを維持するためには、日本人による現地の管理は外せない!ということです。この辺りが疎かになっていたことによる問題発生だったのではないか?と私は思っています。


日本国内であれば、これは「No」という価値観が、海外現地では「Noではない!」ということがあります。実はこの価値観ほど差を埋めるのは難しいものです。だからこそ、製品工程において、通常現地で「これ位はイイんじゃない?」というようなものであっても、現地の人間は、日本人感覚で「No」であれば、それを「No」としなければならない訳です。でも、これが悩ましいところで、どんなに完璧なマニュアルを作って、この部分を現地の社員に教育しても、国民性や国の文化などによって、伝わりきらないのが現実です。結局は、日本人によって定期的な指揮・監督をする必要性があるのです。


この点は、ずいぶんと前から海外進出を果たした企業の課題です。一定年数が経過して、ある程度軌道に乗ってくると、現地に丸投げ傾向になってしまうものですが「人・労務の管理」を徹底していかなければ、米トヨタに限らず、他の企業も同じことが繰り返されてしまうことになるのです。コストを抑える意味で海外進出を果たしても、問題が起き、その結果損害が発生し、ブランド低下に繋がれば、何のための海外進出かわからなくなってしまいます。そして、何よりも、今回のような損害が、海外進出している中小企業に起こっていたとしたら・・・。それは、経営を揺るがすほどの問題になるかもしれないのです。


企業経営の基本の1つである、労務管理。
原点を疎かにしてはいけないと思うのです。


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