今週も1週間が始まりました。
今日は「たばこ税増税」について。
どうやら増税の方向で動いているようですが、何でもその引き上げた分は医療費にまわるとか・・・。

私も喫煙者なので、反対すると説得力に欠ける訳ですが、それでも増税は反対です。というよりも、理由如何によっては反対はしません。ただ、今の医療財源不足に対し喫煙者に目をつけ、健康を害するからというもっともな大義名分で安直に財源を確保するやり方に反対!といった方が正しいのかもしれません。

増税賛成の方の中には、疾病や病気の発生確率が喫煙者は非喫煙者に比べて高く、それだけ医療費もかかることになる。なのに医療費、つまり、医療負担が一律なのはおかしいということを言っておられる方々がいます。これは確かにそうかもしれませんね。嗜好品とはいえ、健康を害するかもしれない・・・つまりは自己責任ということです。だから、たばこに課される税金を引き上げて、その分は医療費に充てれば良いという論法になるのだと思います。

しかし、たばこ税を引き上げたところで、その先行きは見えています。喫煙をやめる人も出てくるでしょうが、大半はまだやめないでしょう。一定の財源確保にはなるのかもしれませんが、それも一瞬です。
その理由は、協会管掌健康保険(旧政府管掌健康保険)が本年9月から都道府県別に保険料率が管理されることになりました。いずれ過疎化の進んだ地域の料率はどんどん引き上がっていくことになるでしょう(これの料率格差を是正するために調整を国庫で負担するかもしれませんが)。結局は人口が多い都心部のみ、それでも現状の水準の保険料率(約8.2%)を維持できるのではないかと思います。

医療費は年々増加(平成20年度はおよそ34兆円)する一方で、高齢化の加速、介護保険制度も破綻を迎えていますし、後期高齢者医療制度も廃止する方向で政府は動いています。

現在、たばこの税収は約2兆円。これを倍に引き上げたところで、前述したような状況を踏まえれば、到底足りません。要は何の解決にもなっていないということです。結局これでは、「取れるところから取る」で、政権が交代しても旧態依然という感は否めません。

さらに突っ込めば、喫煙者に係る医療費が嵩むという理由であれば、喫煙者のための財源を確保し、喫煙歴のある人が疾病等にかかった際に、引き上げた税額分を医療費に充てるというのならまだ納得がいきます。そうなると問題なのが、どうやって喫煙者と非喫煙者を区別するのか?ということになる訳ですが、これは賛否両論はあるものの、一例として、国民総背番号制を導入するなりして、履歴管理をすれば解決します。事務的にも、喫煙者にはレセプトのときに喫煙歴のある患者であれば、医療機関が別途診療報酬支払い基金に請求するとかで、クリアされます。総背番号制が導入されれば、国の国民に係る個人情報管理も重複投資している今の問題が解決され、この部分で、たばこ税引き上げ分以上のコストが浮くのではないかと思います。 

それと、もう1つ問題なのは、たばこの産業に従事する人達に対し大打撃を与えるということです。増税になれば、一部は喫煙をやめる人がいるのは確かなこと。売り上げが減るのは必至です。これを「時流」ということだけで片付けられる問題なのだろうか?疑問です。


仮に、たばこ税増税をするにしても、先行きが見えていることは前述した通りです。あくまで暫定的な一時回避に過ぎないということを、私たち国民が忘れてはいけないと思います。医療保険制度全体を再構築する術を今のうちから考えなければ、公的年金と同じ轍を踏むことになってしまう。

ただ賛成!反対!ではなくて、なぜ賛成であり、反対であるのか?今回はたばこ税の引き上げが旬な話題だったので取り上げましたが、この話題に限らず、私たち国民が考えなければならない問題だと思います。

さぁ、あなたはどんな日本を望まれますか?