社労士 佐藤正欣の310ch情報プラットホーム(新・社労士サプリメント)

思いつくまま、その時々の色んなことをエントリーしています。
経営者と社員の皆さまに《安心・笑顔・元気》を提供することがモットー!
座右の銘・好きな言葉は《楽しくなければ仕事じゃない!》

《随時加入申込み受付中》
・建設、運送の事業に一人で携わる方々(一人親方)の国の労災保険は、下記リンク先をご覧ください。最短で翌日から加入いただけます。

 建設業の方々は・・・一人親方共済会
 運送業の方々は・・・運送業一人親方共済会

・労働者を雇用されている経営者(中小事業主等)の方々の労災保険は、
 労働保険事務組合 静岡総合労務センターへ!最短で翌日から加入いただけます。

《お知らせ》
○弊社運営団体「一人親方共済会」の商標権(登録第5700463号)を取得いたしました。
他県において、当共済会と同様の名を語り展開する団体とは一切の関係はございませんのでご注意ください。

株式会社エンブレスのfacebookページがリニューアル!皆さまからの「いいね!」お待ちしています。

【所在地】
〒420-0866 静岡市葵区西草深町7番1号 雙英ビル3階
お問い合わせは→こちら。または、info※enbless.co.jpまで(※印を@に変更のうえ送信ください)。

タグ:規制改革会議

‐‐‐‐‐以下「毎日新聞」より引用‐‐‐‐‐

大企業の3割が最近5年間で退職勧奨を 実施しているほか、中小を含む企業の約2割が「仕事に必要な能力の欠如」などを理由にした普通解雇や、業績悪化などに伴う「整理解雇」に踏み切っている実 態が、労働政策研究・研修機構の調査で明らかになった。政府の規制改革会議では「日本の解雇規制は厳しい」と指摘されているが、企業の労働問題に詳しい小 川英郎弁護士は調査結果に「日本の解雇規制の実質は厳しいのではなく、緩やかだという現実を物語っている」と話している。


調査は同機構が昨年10月に従業員50人以上の民間企業2万社にアンケートをし、5964社から回答を得た。「ここ5年間で退職勧奨を行ったか」の問いに「ある」は16.4%で、「ない」は82.4%。しかし従業員1000人以上の大企業に限ると「ある」が30.3%にほぼ倍増した。


解雇を実施していないと回答した企業は77.9%で、普通解雇実施が16%、整理解雇実施が8.6% だった。普通解雇の理由は、本人の非行30.8%▽仕事に必要な能力の欠如28%▽職場規律を乱した24%など。整理解雇に伴う支援として、退職金の割り 増し34.3%▽再就職あっせん24.3%などが挙げられたが「支援なし」も24.7%に上った。整理解雇には労働組合や労働者代表との協議が求められる が「協議をしなかった」が46.9%で、「協議した」は21%に過ぎなかった。


また、受け入れなければ退職を余儀なくされると説明して労働条件を変更したと回答した企業は8.1%あり、変更したのは賃金(54.4%)、転勤、労働時間などだった。【東海林智】


引用元のサイトはこちら

‐‐‐‐‐引用はココまで‐‐‐‐‐


政府の規制改革会議において「解雇規制ルールの緩和」がうたわれている訳ですが、

当初から私も??です。

だって、日本の労働法に解雇を規制する条文なんてナイのですから・・・。
 (一般的に、日本の雇用社会において「解雇がしにくい」とはされていますが・・・)

労働契約法16条では、解雇権の濫用についての規定がありますが、
客観的に合理的な理由がない状況で解雇をしたら、解雇権の濫用ですよ!と言っているに過ぎず、
これは当たり前のこと。


「整理解雇の4要件」を無くしてしまうということ??

もしくは・・・

正当理由がなくても、バッサ・バッサ解雇できるようにする、ということを意味するのが、
「解雇ルール規制の緩和」であるとするのなら、日本の雇用社会は崩壊します。
これは、誰の目から見ても、火を見るよりも明らかですよね。

先進諸外国の例をみても、そんな国はありません。


解雇ルールの緩和って、何を緩和するのだろう??


ん~わからない。。。



昨日、政府の規制改革会議の答申原案が報道されました。
この答申内容が、安倍内閣の成長戦略へと盛り込まれることになっているようです。

答申項目の一つに「雇用」が挙げられていますが、その中で議論されているのが「限定正社員」制度の創設です。今日はこれについて考えてみたいと思います。


1.限定正社員

そもそも、「限定正社員」って何なんだ?
という疑問から始まる訳ですが、簡単に言ってしまえば、「勤務地や職種が限られる正社員」のことです。
勤務地限定、職種限定の労働者ということです。

現状でも、支店・営業所のないような中小企業であれば、ある意味で、正社員はみんな「限定正社員」みたいなものですよね・・・。

じゃあ、何が違うのか?
違いは・・・、
解雇する時に、限定正社員はやりやすいようにするルールが表裏で設けられているところです。
実態はさておき、日本の雇用社会では、解雇はしにくいとされています。非正規を正社員化する(アメ)。一方で、解雇はやりやすい(ムチ)ようにしておくグループとして、「限定正社員」というカテゴリを設けたいということなのでしょう。


これを創設する政府の狙いは、増え続ける非正規社員(パート・アルバイト・派遣・契約社員など)を正社員に移行させること、だとしています。



2.人材のフレキシブル化

要するに、90年代後半から言われ続けている、雇用のフレキシブル化への動きを示唆しているものと考えられます。
雇用のフレキシブル化とは、バブル崩壊以降から議論されているものですが、労働市場を外部に求め、企業が必要なときに必要な雇用量を調達して、不要になったら、また外部の労働市場にリリースしていこうとする考え方です。つまり日本では、新卒で会社に就職したら定年まで雇用され、労働市場は企業の中に内部化されているのが一般的であるのに対し、これと対極に位置する考え方であるといって良いでしょう。
(個人的な感想としては、こうした声が年々強くなっている気がしています。)

限定正社員制度も、勤務地・職種を限定して正社員化する代わりに、通常の正社員と比べて、解雇をしやすくする点が特徴な訳ですから、フレキシブル化への動きの一つと考えられます。

かつて日経連が出した95年報告『新時代の「日本的経営」―挑戦すべき方向とその具体策』の中で出された“雇用柔軟型グループ”に位置づけられる新しい雇用形態である、と言えると思います。



3.現時点では・・・

現時点において、「限定正社員」制度の創設に、私は懐疑的な見方をせざるを得ません。
その理由は、大きく3つあります。


(ア)職務が曖昧

戦後から現在に至るまで、日本企業の場合は、良くも悪くも、職務が明確には決められてきませんでした。極めて曖昧化された状態で運営されてきているのが現状です。
ゆえに柔軟なジョブローテーション、配置転換が可能だった訳です(これが日本企業の強み)。

欧米諸外国は職務(ジョブ)を基準として、賃金・処遇が決められており、日本とは決定的に異なります。
日本のように簡単に業務命令で、配置転換など認められません。
なぜなら、職務(ジョブ)によって、賃金が詳細に決められている訳なので、配置転換をしようものなら、賃金が低下することが起こります。また、これらは職種別労働組合との労使協議によってキチンと明確に決定される事項であるので、企業側が一方的にはできない仕組みが整備されています。

日本型が良いのか、欧米型が良いのか、どちらもメリット・デメリットがありますので、賛否はあります。

とはいえ、いずれにしても、現時点において、限定正社員制度は、職務基準で運営されている欧米諸外国に馴染む制度であって、一国全体で職務が明確に決められてもいない今の日本では相容れない制度だと言わざるを得ません。


(イ)解雇の金銭解決制度が未整備

限定正社員の特徴は、解雇がしやすい点にあること、です。
であれば、見送りになっている金銭解決制度の導入はマストだと考えなければならないと思います。
でなければ、一部の悪意ある経営者に都合よく使われる制度となることが否めません。
非正規社員の抱える格差問題の解消に向けて、限定正社員制度を設けるにも関わらず、本制度が未整備状態では、さらに格差は拡大し続けることになることが懸念されます。


(ウ)外部労働市場が形成されていない

外部労働市場が具体的に何を指すか。
労働市場は極めて抽象的な概念でありますが、一般的には、使用者と労働者が、需要と供給量に応じて、労働力(サービス)を売り買いする市場だとされています。この市場が外部化されているか?と考えると、今の日本では外部労働市場は発達しているとは言えません。

なぜなら、労働者が企業間を横断する組織が存在しないからです。
労働組合の一つをとっても、企業別労組が圧倒的に多く、職種別組合は少ない。
このような状態で解雇され、市場に放り出された個人労働者(限定正社員)は何の後ろ盾もないため、転職は非常に困難になることが予想されます。行きつく先は、労働力(サービス)を安く買い叩かれ、新たな貧困問題が生じることになるでしょう。

まして、前述の通り、職務(ジョブ)をベースとした人事労務のマネジメントがなされていない日本では、統一された職務基準もないうえ、各企業の仕事はバラバラな訳です。A社で重宝された能力は、B社では何の役にも立たないということが往々にしてあります。

職務基準が明確でないから、「○○の仕事ができる」という能力証明すらできません。
ジョブカード制度はありますが、実態はほとんど活用されていないのが現状です。
それは、同じ職種であっても、A社とB社では求められる能力も違うし、賃金も違うという日本特有の今の雇用社会のあり方に起因します。

ごくごく一部少数の労働者を除き、このような環境未整備の状態では、労働者が自由に外部労働市場を行きわたり、企業間を横断することなど極めて難しいでしょう。

結局は失業者が増えることが予想されます。
失業者の増大は、日本全体の損失に繋がり、長期的視点に立って俯瞰すれば、日本の国力衰退を意味することへと繋がります。



私は、限定正社員制度そのものを否定している訳ではありません。

しかし、ここで指摘してきたような周辺環境が未整備(導入する前に前提として検討すべき項目がある)状態であるにも関わらず、これを棚上げした状態での導入は、さらなる貧困・格差拡大社会を生むだけであって、非正規問題が抱える問題に対し、何の根本解決にもならない!ということを主張したいのです。


みなさんは、限定正社員制度を、どう考えられますか?


↑このページのトップヘ